8月も後半になって朝夕は、少しだけ風が心地よくなってきたような気がするね。
急にひとり旅に行こうと思い立って、沖縄に行ってから早いもので2か月が経った。
今回は、久高島編になる。
久高島までのフェリーが出航している安座真港で、チケットを買うカウンターに猫がのびていて、中の女性も特に気にすることもなく仕事をしていた。
ここではこれが日常なんだろうなぁ。
穏やかだ!
どんなことが起きるのか、どんな景色が観られるのか、初めてのことにわくわくしながら11時台のフェリー乗った。
今日は、軽めの朝ごはんだったからお腹が空いていた。着いたらまずはご飯だなと考えていた。
フェリーは満員で、いくつかのグループ客に分かれていて楽しそうにしている人達が目についた。
その中には、さっき斎場御嶽で見かけた20人ぐらいの女性グループも居る。結果的にそのグループとは行も帰りも一緒のフェリーだった。またもやイイ感じに騒がしくパワーアップしてはしゃぐ興奮気味の人もいれば、中には、静かにするように促す人もいた。
大人数って、楽しいけど大変そうだな…
フェリーからみえる景色を楽しもうとしてたけど、座った場所が悪く水しぶきしか見えなかったから、人間観察していた。あの人はまじめで自分にも厳しそう}とか、あの人は調子ノリだけどみんなのムードメーカーだろうな}とか、勝手な妄想だけど・・・
でも、帰りはちゃんと考えて景色を楽しめる席に座ろうと思った。
久高島に到着!!
梅雨時期とは思えないほど天気がいい日だった。
ここでは自転車をレンタルして移動する。
ネットで調べた、自転車も借りられてランチも出来る一石二鳥なお店に入ったけど、最近は、お店の状況が変わって今は食堂は休業していると、目鼻立ちくっきりの笑顔が素敵なお姉さんが説明してくれた。
一瞬がっかりはしたけど、そのお店では自転車だけを借りることにして、お姉さんの笑顔に甘えて、「おすすめの食堂はないですか?」と聞いてみた。
お姉さんは、快く食堂の場所を、案内所でもらった島の地図に丸印を描きながら、言葉でも丁寧に説明してくれた。
一人だと余計やさしさがしみる。。。
その辺りは民家が立ち並び、細い路地がたくさんあるところだったから、方向音痴の私がたどり着ける確率は50%ぐらいだろうなぁとは思っけど、自転車を返却する時に、お姉さんに「あの店美味しかったですっ」て言いたいと思い気合で自転車をこぎだした。
すると!・・・たぶんここ‼
小さな看板があり、中は全く見えない居酒屋の様な雰囲気で私にとっては入りづらい店構え。でも発見できたことがうれしくて、ためらうことなく自転車を止め、鍵をかけ店に入った。
店内は10人ぐらいのお客さんで込み合っていて、奥のテーブル席が1つだけ空いた。
「そこどうぞ」と言われたので、靴をぬいで上がり座った。
・・・
あれ?何も言われない。
勇気を出して、少し大きな声で沖縄そばを注文したら「はい」と答えてくれた。
良かった。
改めて落ち着き、店を見渡すと客層は地元の常連客と観光客が混ざって席は埋まっていた。
おすすめのお店だけあるな、絶対美味しいじゃん!お姉さんありがとう!と心でお礼を言った。
すると、カウンター席に座っていた一人の男性観光客の話が聞こえてきた。
久高島に来たくて今まで2回那覇に来たけど、天候が悪く2回ともフェリー欠航。今回3度目のチャレンジでやっと来れたと本当にうれしいそうに話している。
そして都内でデザインの仕事をしていると言って店の方に名刺まで渡していた。フレンドリーだ!コミュ力がすげーなぁ!デザイナーはこうあるべきなのか?と感心しながらも、
私は、1回目で来れちゃったもんね~と心の中でガッツポーズをしていた。
。。。
出てきた沖縄そばは、生野菜がふんだんに盛り付けられていた。
美味しい!沖縄で食べる沖縄そばは格別だよな〜!
さぁ!腹ごしらえもしたし、島の最先端!ハビァーン目指して出発だ!
道はスマホでなんとかなる!
よし!行くぞ!
青い空、両側には緑が生い茂り、まっすぐ続く白い道を迷いなく1人でこぐ!
ふと辺りを見渡すと誰もいない、観光客も、地元住民も今は見当たらない。
さっき一緒にフェリーに乗ってた人々は、どこに行っちゃたんだろう?やっぱり道を間違えたかな?と時折不安にはなったけど、お腹がいっぱいになっていつもより気が大きくなってるせいもあり、この島は長細いから真っすぐ走ってれば着くはずと自転車を走らせた!
「最高だぁ!!」
「ここは天国ですか〜」
「わ~い!」
一人なのに全然寂しくない、でも誰かに見守られてる不思議な感覚にもなっていた。
私は笑みをうかべて、心の声を思いっきり声に出しながら一人自転車をこぎ続けた。
これ茨城でやったら、完全に不審者だよ (笑)
そして、ハビァーン(ガーベル岬)にあっという間に着いちゃった!
ワープしたのかと思ったぐらい早く到着してびっくりした。
ガーベル岬は、琉球開闢の祖アマミキヨが降臨場所で有名な場所。
美しい海と空、ごつごつしたサンゴの塊のようにも見える岩と白い砂も広がっていた。あまりに神聖で澱んでないのがわかり、海辺に荷物を置くことや座ることも悪いことなんじゃないかと思ってしまった。
本当は足を海水につけたかったけどダメな気がして、透き通った海にそっと両手をつけさせてもらった。
海水に着けた私の両手の周りに、小さな海老っぽい生き物が気持ちよさそうに泳いでいるのを見ているうちに、自然とこの場所にこれた感謝が湧き出て涙がでてきた。
うれしいよー!感動だ!
私をここに導いてくれてありがとう!
帰りは行とは違う道を走る余裕まで出て、生命力がビンビン感じられるガジュマルの木の根の壮大さに目が釘付けになったり、この島の生活感あふれる畑なども見ることができて、また違った久高島も味わうことが出来て大満足。
心があらわれた久高島でした。。。
次は沖縄旅行の最終回